けんちょんの競プロ精進記録

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AtCoder ABC 129 D - Lamp (400 点)

これも実はよくある典型問題だったりはする。

問題へのリンク

問題概要

下のような  H \times W の二次元グリッドが与えられる。

#..#..
.....#
....#.
#.#...

このグリッドで '#' は壁を表している。ここで '.' マスを 1 つ選んで、そこに光源を置きたい。光源が照らす範囲は

  • 光源から上方向に行って最初に壁に遮られるまでの範囲
  • 光源から下方向に行って最初に壁に遮られるまでの範囲
  • 光源から左方向に行って最初に壁に遮られるまでの範囲
  • 光源から右方向に行って最初に壁に遮られるまでの範囲

である。どのマスに光源を置けば照らすマス数を最大化できるか、その最大値を求めよ。

制約

  •  1 \le H, W \le 2000

方針

各マスに対して

  • 左にどこまで行ったら壁にぶつかるか
  • 右にどこまで行ったら壁にぶつかるか
  • 上にどこまで行ったら壁にぶつかるか
  • 下にどこまで行ったら壁にぶつかるか

を求めることができれば、それを利用して問題を解くことができそうである。ここではまず「左にどこまで行ったら壁にぶつかるか」を効率よく求める方法を考える。

どこまで行ったら壁にぶつかるか

下図は、「各マスについて、そこから左にどこまで行ったら壁にぶつかるか」を表している。実はこれを求めるのはとても典型的な処理だったりする。

これを愚直に求めたいと思ったら

  • 各マスに対して ( O(HW) 通り)
  • 左側に目一杯進む (最悪  O(W))

ということで  O(HW^{2}) の計算時間がかかってしまう。しかしこれは上手くやることで  O(HW) の計算時間で処理することができる。

f:id:drken1215:20190610141103p:plain

まず、各行について独立にやっていいことに注意する。よって、下図のような一次元配列の場合ができれば OK。

f:id:drken1215:20190610141415p:plain

これは実は簡単で、以下のようにするだけで実装できる。すなわち cur という変数に、「最後の壁から何マス来たのか」という情報を格納しておいて、各 i に対して

  • i マス目が壁だったら、cur = 0 に戻る
  • i マス目が通路だったら、cur をインクリメントする

とするだけで実装できる。

int num[];
int cur = 0;
for (int i = 0; i < W; ++i) {
  if ( i が壁 ) cur = 0;
  else ++cur;
  num[i] = cur;
}

今回の問題

さて、今回の問題では、これをほんの少し応用するだけでできる。今我々は

  • 各マスから左側に何マス行ったら壁にぶつかるか (left[i][j] とする)

を求めたが、同様に頑張れば

  • 各マスから右側に何マス行ったら壁にぶつかるか (right[i][j] とする)
  • 各マスから上側に何マス行ったら壁にぶつかるか (up[i][j] とする)
  • 各マスから下側に何マス行ったら壁にぶつかるか (down[i][j] とする)

を求めることもできる。そうすれば、各マスに光源を置いたときに照らす範囲は

  • left[i][j] + right[i][j] + up[i][j] + down[i][j] - 3

と求めることができる。「-3」をしているのは、left, right, up, down でそれぞれ「光源が置いてあるマスそれ自体」を 4 回足しているから。

#include <iostream>
#include <vector>
#include <string>
using namespace std;

int H, W;
vector<string> fi;
int Left[2100][2100], Right[2100][2100], Up[2100][2100], Down[2100][2100];

int main() {
    // 入力
    cin >> H >> W;
    fi.resize(H);
    for (int i = 0; i < H; ++i) cin >> fi[i];

    // 前処理
    for (int i = 0; i < H; ++i) {
        int cur = 0;
        for (int j = 0; j < W; ++j) {
            if (fi[i][j] == '#') cur = 0;
            else ++cur;
            Left[i][j] = cur;
        }
    }
    for (int i = 0; i < H; ++i) {
        int cur = 0;
        for (int j = W-1; j >= 0; --j) {
            if (fi[i][j] == '#') cur = 0;
            else ++cur;
            Right[i][j] = cur;
        }
    }
    for (int j = 0; j < W; ++j) {
        int cur = 0;
        for (int i = 0; i < H; ++i) {
            if (fi[i][j] == '#') cur = 0;
            else ++cur;
            Up[i][j] = cur;
        }
    }
    for (int j = 0; j < W; ++j) {
        int cur = 0;
        for (int i = H-1; i >= 0; --i) {
            if (fi[i][j] == '#') cur = 0;
            else ++cur;
            Down[i][j] = cur;
        }
    }

    // 集計
    int res = 0;
    for (int i = 0; i < H; ++i) {
        for (int j = 0; j < W; ++j) {
            if (fi[i][j] == '#') continue;
            res = max(res, Left[i][j] + Right[i][j] + Up[i][j] + Down[i][j] - 3);
        }
    }
    cout << res << endl;
}