けんちょんの競プロ精進記録

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ここで働きたい! フリーランス作家がモノグサ株式会社に転職するまでにやったこと

こんにちは & はじめまして!
つい最近まで、IT 系の作家業で生計を立てていた大槻兼資(通称、けんちょん)です。

今この記事を読んでいるみなさんの中には、「転職」という言葉が頭をチラついたことがある人も多いでしょう。リクナビの調査によると、全国の 20 代~50 代の働く男女のうち 60% 以上が転職活動を経験したことがあるそうです。

転職に対する考え方は人それぞれですが、人生の可能性を拡げられる選択肢の 1 つであることは間違いないでしょう。

  • 自分を変えたい
  • もっとチャレンジしたい
  • 経験・視野の幅を広げたい
  • 年収を上げたい
  • 人間関係の悩みを解消したい

など、さまざまな理由で多くの人が転職活動に励んでいます。僕もその 1 人でした。2015 年に大手 IT 企業に AI 系のエンジニアとして就職し、2020 年に社員としては退職し、その後 2 年間はフリーランス作家として活動し、2022 年には起業も経験して、同年退職して、最終的に 2023 年 2 月にモノグサ株式会社への入社を決めました。

今回は、僕が最終的にモノグサに入社するまでにやったことと、モノグサに入社する決断の決め手がなんだったかについて書いていきます。転職活動で悩んでいる方々に向けて、少しでも参考になったら嬉しいです。

 

モノグサ株式会社とは

はじめに、モノグサ株式会社を簡単に紹介します。解いて憶える記憶アプリ「Monoxer」を開発・運営している会社です。個人塾から大手塾、語学学校、全国の小学校~高校まで様々な場所で利用されています。

僕は「コンテンツアーキテクト」として入社しました。プロダクト開発チームの一角になります。一言で言えば、数学やプログラミングなどの学習を効率よくできる方法を設計する職種です。その方法を Monoxer 上で実現しようというわけです。

 

決め手 1:社長の平和的な気質!

入社前のこと

転職活動をしている人にとって、転職を怖いと感じる理由の第 1 位は、

「転職先の人間関係・社風」

のようです(RS Media 調べ)。確かに、仕事内容や、自分がどのように成長できるかや、年収や、勤務地や、福利厚生など、転職にはさまざまな要素が絡んでくるものですが、やはり会社の人間関係や全体的な雰囲気に溶け込めるかどうかが何より大切でしょう。

その不安に対処する一番の方法は、その会社の社長とお話することだと思います。会社の雰囲気は、社長の人格・価値観・考え方によって決まる部分が多いのは確かでしょう。

(モノグサ株式会社 CEO、竹内孝太朗さん)

モノグサ社の社長はとても平和的で穏やかです。社長の穏やかさは、必然的に会社全体の雰囲気を穏やかなものにします。モノグサはきっと平和的な雰囲気の会社なのだろうと思えました。

僕が最終面接で「自分たちの持っている価値をわかってくれる人にだけ届けたいのではなくて、文字通りすべての人に届けたい」と言ったときに、「大槻さん! 一緒に全人類に届けましょう!」と力強く言葉をかけていただいて、一気に心動かされました。

入社後にわかったこと

実際に入社して、営業チームやカスタマーサクセスチームの方々との雑談中に出た言葉は

  • 確かに竹内さんがナーバスになっているところは見たことない
  • 竹内さんがナーバスになったときは、本気でヤバい時だろう
  • いやー、マジで尊敬するわ
  • 竹内さんの話は、ずっと聞いていたいと思わせてくれる

といったものでした。

そして、社長だけでなく、みんなそれぞれ一定の心の余裕を持ちながら、笑顔で仕事しています。時にボードゲームをして、時にとりとめのない雑談をして、時に仕事をします。仕事の議論をしているときもみんな楽しそうです。

一般には、転職活動中に会社の雰囲気まで知ることは難しいかもしれません。しかし、大企業でなければ、社長の人柄に触れる機会があるはずです。それによって会社の雰囲気をある程度推測することができるでしょう。

 

決め手 2:社員の心の余裕!

入社前のこと

この地球上に住む 80 億人の人たちは、みんな一人ひとり違っています。時にはその違いから、争いが生まれることもあります。それはとても悲しいことです。

私たちはみんな一人ひとり違うのですから、お互いの違いをよく理解し合うことが大切です……そんなことはみんなわかっているのですが、心の余裕がないと、相手と自分が違うかもしれないという当たり前の可能性を見落としてしまいます。

……といったことを考えながら転職活動をしていたとき、「ものぐさで行こう」や「無意識のバイアスを自覚する」といったバリューが目に留まりました。これはまさに僕が大切に思っていることではないか! と思い、モノグサで働いてみたいと思いました。

note.com

入社後にわかったこと

実際に入社して、社員たちに「俺の実績こそが認められるべきだ」とか「俺の考えが絶対なんだ」のような、強すぎる自我はありませんでした。そのような強すぎる自我は、相性の合う人の範囲を狭めてしまいます。

みんな心の余裕があるから受容的で、いろんな価値観や考え方に対してオープンです。自分達が届けたいプロダクトのもつ力を、本当に全人類に届けるためには、社員みんなの心の余裕が大切になって来ると信じています。

なお、下の付録で詳述するように、心の余裕が大きな成果をもたらし得ることを示す理論もあります。エニアグラムという性格分類理論です。モノグサ社内でも一時期流行りました。エニアグラムは自己分析にとても有効なツールです。たとえば Indeed 社は、エニアグラムを用いた適職診断サイトを運営しています。面白いのでぜひやってみてください! (ただし診断結果を鵜呑みにはし過ぎないように……)

https://jp.indeed.com/%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%81%E3%81%82%E3%82%8C/enneagram

 

決め手 3:自分のスキルをコミットできそう感!

入社前のこと

モノグサ社を受けている最中には、オフィスを見学したり、社員とボードゲームしたりする機会がありました。それも入社を決めるキッカケになりました。

モノグサの最終面接におけるボードゲームでは、さまざまな職種の人が同じ卓を囲みます。僕が最終面接後に招待いただいたときのボードゲームのメンバーは

  • CFO
  • プロダクトマネージャー
  • ソフトウェアエンジニア
  • ソフトウェアエンジニア (テックリードマネージャー)
  • ソフトウェアエンジニア (テックリードマネージャー)
  • テクニカルサポートエンジニア (QA)
  • コーポレートプランニング
  • セールス (塾領域)
  • ヒューマンリソース (採用)

という感じでした。

このボードゲームを通して、社員の皆がそれぞれ自分の持っているスキルを活かして、モノグサという会社を作り上げていくのだという一体感を感じました。

モノグサには「Amazing People と働く」というバリューがあります。一緒に働くメンバーの専門性を尊重し、強み・弱みをチームで補完し合いながら、みんなでミッションの実現に向けて頑張っていこうというものです。

僕もこれまで教材開発や書籍執筆をしてきた経験を活かして、Monoxer のコンテンツを設計する「コンテンツアーキテクト」という職種でコミットできそうだと思えました。

それだけではなく、自分の不安要素として「マネジメント能力は高くないと思う」という旨を面接時にお伝えしたところ、「マネジメントはそれ自体が専門スキルの 1 つなので、その専門の人がいる」と答えてくれました。とても安心できました。

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入社後にわかったこと

実際に入社して、多種多様なバックグランド・職種の人が同じオフィスで同じ空間を共有している心地よさを感じました。そこで僕は心に決めました。入社から 1 ヶ月の間に 120 人の社員全員と挨拶をすると。2023/02 の個人 OKR にも設定しました。

入社してからの 1 ヶ月間、社員の方々と一緒にボードゲームをしたり、一緒にランチに行ったり、日本酒会に参加したり、気軽に雑談したりなどしていくうちに、たくさんの方々の価値観に触れることができて、とても楽しかったです。

  • ある方は、本屋に専門書など置いてないような地方の出身で、それでも amazon などの IT 技術に助けられて専門的な学問を学んでこれたということで、今度は「 IT 技術を活用して全人類が学べる世界にしたい」と語ってくれました。
  • ある方は、チームの信頼関係をとても大切にしていて、誰かの成果を皆で喜べるのがとてもいいと語ってくれました。『アイシールド21』というアメフト漫画の「こいつならきっと受け取ってくれるに違いない」と信じて投げたパスで勝利を掴むというエピソードが印象的でした。
  • ある方は、前職では辛い決断を迫られるようなことも多かったけど、モノグサに来てからは「ゼロをプラスにする」仕事が多くて、心の平穏が保たれると語ってくれました。自分たちのプロダクトに誇りを持てるからこそ、誇りを持って人に勧められるのですね。

他にも紹介しきれないほどの印象的なエピソードがあります。みんないつも暖かくお話していただいて感謝の気持ちでいっぱいです。

 

おわりに:転職に悩む方々へ

ここまで、個人的な体験談をベースに、モノグサ株式会社への入社を決断した決め手を紹介しました。簡単に言ってしまえば

  • 社長が平和的である
  • 社員に心の余裕がある
  • スキルが合いそうである

というのが決め手でした。

転職はとても多くの要素が絡む難しいイベントです。悩んだときは、自分にとっての転職の不安要素を言語化することが有効だと思います。僕の場合は、会社の人間関係・社風が自分に合うかどうかが最上位の不安要素でした。人間関係・社風は入社後でないと分からないと思われがちですが、意外とあらかじめわかる部分も多いものです。

面接で落とされて自信をなくす可能性が不安要素である場合は、転職は縁だと割り切るとよいと思います。どれほど高いスキルを持っていたとしても、会社のカルチャーに合わないと判断されれば落とされます。逆に、自分に合っている会社であれば、トントン拍子で進んでいくものです。落とされても自信をなくさずに、その会社は自分に合っていなかっただけだと割り切って前に進めばよいと思います。

最後になりますが、転職する人も、そうでない人も、自分の可能性を切り拓ける生き方を見つけられることを祈っています。そして、もし自分はモノグサに合いそうだという方がいたら、ぜひ一緒に働きましょう。お会いできるのがとても楽しみです!

 

付録 1:転職の経緯

多くの友達から、転職の経緯を聞かれたので簡単に書きたいと思います。前職を退職する旨を SNS 上で報告したとき、そのわずか数時間後に CTO の畔柳さんからメールが届きました。本当にアンテナがすごいですよね!

そこから先は、カジュアル面談、2 次面接、最終面接と進んでいきました。カジュアル面談は 2022 年 12 月 12 日、最終面接は 2022 年 12 月 22 日でした。とんでもなく爆速の採用フローですね。

なお、2 次面接では数学の問題を解きました!

数学コンテンツ制作に関する職種に応募していたため、おそらく数学の問題を解くことになるのだろう……と予想していたのですが、いざ制限時間付きで出題されるとドキドキしました。

 

付録 2:「ものぐさで行こう」と「エニアグラム」

エニアグラムは、人の性格を次の 9 タイプに分類する理論です。

  • タイプ 2:助ける人 (別名:献身家)
  • タイプ 1:改革する人 (別名:完璧主義者)
  • タイプ 3:達成する人 (別名:達成者)
  • タイプ 4:個性的な人 (別名:芸術家)
  • タイプ 5:調べる人 (別名:研究者)
  • タイプ 6:忠実な人 (別名:堅実家)
  • タイプ 7:熱中する人 (別名:楽天家)
  • タイプ 8:挑戦する人 (別名:統率者)
  • タイプ 9:平和をもたらす人 (別名:調停者)

エニアグラムの面白いところは、タイプ毎に心の成長の方向性に関する示唆があることです。9 タイプすべてに「健全バージョン」「通常バージョン」「不健全バージョン」の描写がなされています。すごいことに、健全度が上がると、自分のタイプの健全バージョンの資質が現れるだけでなく、他のタイプの健全バージョンの資質も兼ね備えるようになるのです。

エニアグラム的には、健全度が上がるとは、過剰な自我を解放することで心の余裕が生まれている状態を表します。つまり、モノグサの大切にしている「心の余裕」はエニアグラム的健全度の向上も意味しているのです!

なお、エニアグラムについて詳しく知りたい方は『新版 エニアグラム【基礎編】 自分を知る9つのタイプ』という本をぜひ読んでみてください。

タイプ 通常状態 健全時に兼ねるタイプ 健全状態
タイプ 1「改革する人」 「こうあるべきだ!」とこだわってしまう タイプ 7「熱中する人」 「こうありたい」と気持ちで表現できるようになり、結果的に世界をよりよいものにできるようになる
タイプ 2「助ける人」 他人の顔色を伺ってしまう タイプ 4「個性的な人」 自分らしさを表現できるようになり、結果的により多くの人を助けられるようになる
タイプ 3「達成する人」 他人からの評価を気にしてしまう タイプ 6「忠実な人」 他人からの評価に左右されず自分のことを認められるようになり、結果的により多くの価値を社会に提供できるようになる
タイプ 4「個性的な人」 自分の個性にこだわってしまう タイプ 1「改革する人」 社会の枠組みの中で自分の役割を発揮できるようになり、結果的に自分の個性をより発揮できるようになる
タイプ 5「調べる人」 自分の興味関心のある知的世界にひきこもってしまう タイプ 8「挑戦する人」 決断して行動するようになり、結果的により多くの知識を身につけられるようになる
タイプ 6「忠実な人」 安全な状態を維持しようとこだわってしまう タイプ 9「平和をもたらす人」 自然体でいられるようになり、結果的により安全を感じられるようになる
タイプ 7「熱中する人」 常に楽しさで心を埋めようとするあまり、落ち着きがなくなってしまう タイプ 5「調べる人」 自分の本当にやりたいことに集中できるようになり、結果的に生きる楽しさを実感できるようになる
タイプ 8「挑戦する人」 自分がリーダーになるために、弱肉強食理論をふりかざしてしまう タイプ 2「助ける人」 弱い人を助けられるようになり、結果的について来てくれる人が多くなる
タイプ 9「平和をもたらす人 波風を立てないようにするために自己主張を控えてしまう タイプ 3「達成する人」 適切に自己主張できるようになり、結果的により平和な状態に向けて自ら働きかけられるようになる

たとえば、僕はタイプ 9「平和をもたらす人」です。通常状態では波風を立てることを恐れてしまう性格ですが、モノグサ社内なら皆に心の余裕があって穏やかなので、世界平和に向けて自分にできることに取り組んでいきやすいと感じています。

みんなどうか心を大切に。ものぐさで行きましょう!

 

謝辞

この記事の投稿にあたっては、モノグサ社の社員に添削いただいたり、デザイナーさんに画像を作っていただいたりしました。ありがとうございます。